お久しぶりのブログとなりました。
今回はsyn.のシグネチャー『Fellow』について、つらつらと記していこうと思います。
Instagramより深掘りした少々マニアックな内容となります(そして長くなります)ので、お時間あればお付き合いください。

このFellow。
ご存知の方もいらっしゃると思うのですが、新たに作成したのでは無く店主が愛用していたオーダーブレザー。
リリースしてからはビックリするくらい好評で、お揃いのデザインの方も多数。
間違いなく当店で一番人気のJKTパターン。
このデザインに名前をつける事になったきっかけは昨年のお客様同士の交流会として食事会。
有り難い事に当店のアイテムのお話しになった時の事。
『アレいいですよねー!』
『そうそう、アレよかった!』
『それ、持ってます。笑』
初めましての皆様がsyn.のアイテムという共通項で会話が成り立つさまに感動を覚えつつ、
会話の内容に少しだけ勿体無さを感じたんです。
当店のオーダーメニュー「TAILOR CAP」や「JUMPER」などはそれぞれの名称で呼ばれていて、屋台骨の一番人気のJACKETに名前がない事に違和感を覚えたんです。
当店はオーダーの洋服屋。
お客様によってデザイン内容もそれぞれ。特別にモデル名はつけてなかったのですが、
こんな素敵な会話にそれが無いのは寂しく感じたのです。
こういった気づきを下さるのはいつもお客様。本当に有難うございます。
さてさて、ではどう名付けようか。。。
なんて長いこと頭を悩ませていたんですが、ふんわり頭に浮かんだのは「スラング」。
仲間内なんかで使う合言葉。そんな感じにしたかった。
その中で出逢った『Fellow』という言葉。
元々は仲間や同僚って意味みたいですが、
ある共通のコトやモノで集う人達の事を指すみたいです。
そしてスラングでは仲間内で親しみを込めた「あいつ、ヤツ」という意味もあるのだそう。
英語には決して明るくないのでアイテムと語感の直感で選んだものの、先の皆様の会話と意味合いがリンクしてすんなり腹落ちしました。

さて、満を持してFellowg銘打った4×2のダブルブレステッド、所謂ニューポートブレザーを原型としたモデルです。
従来ダブルのジャケットは緊張感漂う厳格なデザインではありますが、Fellowはどちらかというと着流せるリラックス感が魅力のモデル。
ショルダーラインはナチュラルに丸く、
ポケット配置も低く設定。
ワイドな衿巾ながらヴィンテージTシャツなんかにも合わせて普段楽しめるバランスにしています。
アメリカントラッドな直線的なデザインと
オーダーならではの「まろみ」みたいな丸みをMIXした仕様。
元々店主自体がカジュアルアイテムと混ぜて楽しむ事も多いので、ドレスな装いから日常までのバランス感覚を大切にして設計しました。

銘は決まったものの、それをSNSで発表するのは何とも味気ないな〜。
何かきっかけが欲しいな〜。
そんな気持ちから生地・デザイン全て店主が企画したFellowのオーダー会に思い至りました。
イメージはブランドの受注会。
そのシーズンのコレクションの中から好きなモデル、色、サイズを選んで試着して、先だってオーダー(注文)する楽しい時間。
それと同様に、syn.が決めたデザインと生地で、皆様の体に合わせたそれぞれの寸法でオーダーっていう催しを出来ないかな??と考えたんです。
肝心の企画を練る段階。これが思いの外大変でした。
デザインはFellowを雛形にある程度決まっていたのですが、難儀したのは生地選び。
前述の通り皆様の日常に寄り添うアイテムにしたかったのでカジュアルなコットンにしたいな〜とは考えていたのですが、当然ながらポピュラーであるコットン生地。
それはもう膨大な種類。
綿100%にしぼっても、加工内容や糸の内容でかなりの種類を見ました。
4月から10月まで(去年も暑かったしね!)着用できるウエイトを念頭に、
何度も見本を探して触り、指で揉み、擦り合わせ、テクスチャーの感覚を選ぶ。
だんだんわかりにくくなるので、その度に日を置いて。
コットンの魅力は手軽さとシワやヤレがカッコよくなる事だと思っているのですが、
インポートの洋服でたまに出逢う、しなやかでもどこか「芯」が通ったハリっと感はやっぱり欲しかった。
この軽いんだけど感じるハリっと。
これを求めるとどうしても生地ウエイトが上がり、着用期間が短くなっちゃうモノが大半でした。
軽くなると頼りなさすぎたり、細番手で柔らかすぎたり。

そんな苦心した時間の中で出逢ったのが、20番手の綿糸で織り上げられたコットンドリル。
通常のツイルより少し素朴で、コシもあって、適度な密度でふぅわり×ハリっと。
抜群のテクスチャー。
見本を摘んだ時のシワの入り方もイメージ通りでした。もう、これしかないって感覚。
色味はかなりバリエーションがあったのですが、妙に惹かれたのがこのココアブラウンみたいな茶色。
褪せたような、擦れた色合いに珍しく、たまらなく惹かれてしまったのです。
コットンのジャケットはベージュ、オリーブ、ブラウンは定番なのですが、色気ムンムンのブラウンは何だかしっくりこない。何より春・秋の年々続くはっきりしない季節に使えるようにしたかった。
ならばボタンは同じく、グレーのようなオリーブのような、曖昧でありながら映えるナットボタンに。これも生地が経年した時の雰囲気に相性が良い。
従来のホーンボタンより豊かで表情で、且つ重すぎないように。
こんな感じで頭を捻りながらたどり着いたデザイン。
今回は全体の雰囲気に合わせて、Fellow原型からミシンによるダブルステッチや、プリーツポケットに変更。
仕上がってきたモノは凄く使い易く、もう少し暖かくなったらマドラスチェックのシャツやレーヨンシャツとも遊びたくなる佇まい。
着心地もドライな感じで、めちゃくちゃ着用頻度上がるだろうなって感じの、丁度良い軽さ。
これは育つとカッコいい。絶対。
長々と書きましたが、企画の中身が少しでも伝われば嬉しいです。
そして改めて、アパレルの企画する方々って凄いんだなと、心底思いました。笑
通常の1から決めていくオーダーも良いけれど、
syn.がデザインするカジュアルブレザーを、体型に合わせて、ちょうど良いタイミングで。
きっと4〜5月、9〜11月の長い期間で楽しんで頂けるはず。ニットやコートと合わせたら更に長く使えます。
ゆくゆくは「Fellowイイですよね〜」って皆様に言って貰えますように。
今回は受注期間を纏める事で、コストを下げた特別価格でお伺いします。
開催期間外でも生地在庫があればオーダー出来るんですが、どうせならこのタイミング・価格でどうぞ。
初めましての方も是非、興味があればお問い合わせお待ちしております。
皆様の中で少しだけ、オーダーを身近に。
店主

Fellow order meeting
2025.3.1(sat) – 23(sun)
 ̄
model:Fellow
fabric:LIGHT COTTON DRILL
price:¥66,000+tax 〜
delivery:40days