日常に寄り添う化繊かな
週に1本はBLOGを書く!!
そんな低い目標になんとか喰らい付いております。
稚拙な文章ではありますが、本日もお付き合いくださいませ。
さて今回は個人的にかなりツボだった生地、ORDERをご紹介させて頂きます。

そう、今回は意外や意外(かも)ナイロン生地なのです。
テーラーが化学繊維?と疑問に思う方もいらっしゃるかも知れません。
クラシックなオーダースーツ。やはりウールを中心とした天然繊維の取り扱いが主になりますが、
ここ数年の気温動向やファッションの流れを踏まえると「洋服屋」として柔軟な視点も必要と思っています。(勿論ウールは今でも最高だと思ってます。)
とはいえ僕自身、販売員時代を含めて多くの化繊商材に触れてきましたが、殆ど惹きつけられたことはありませんでした。
なんとなくの印象ですがペラペラで何だか頼りなく、夏場のスタイリングを組む中で中核を担うパンツに関しては特に使いにくいイメージを持っていたんです。
装いの中でそれぞれの洋服が持つ重量のギャップが強く感じて、何だか浮いて見えちゃう。
だから今まではマウンテンパーカーぐらいしか持ったことがなかったんですが、
初めてビビッときたナイロンに出会えたのです。

頼れる厚さとソルトシュリンク加工による細やかな凸凹テクスチャー。
単色のBLACKながら奥深い味わいと、ヒンヤリとした接触冷感が付与されたグッとくる内容。
実際に数日着用してみましたが、意外にムレは少なくシボのおかげでベタベタしない。
強い日照りの中を歩いていてもパンツ自体は熱を帯びず、かなり快適。
加えて撥水加工もされているのでここ最近の急な雨でも安心と来たもんだ。
販売員時代の8〜9年前の化学繊維のポテンシャルに感動を覚えたのです。

すっかお気に入りの一本になったナイロンスラックス。
実は個人的に実験として作成したので、皆様にご紹介するつもりはありませんでした。
やはり皆様それぞれの体型に合わせて一着一着お届けするオーダーアイテムたちは既製品より高価であるからです。
「あえて」のオーダーとしてもなかなかハードルが高いんじゃ無いかなと。
そんな思いもあったオーダー前でしたが、前述の通り強く感動してしまったんですね。
タイムレスでクラシックな装いの時ではなく、
ある時は街着として
ある時は出張や旅行の移動時のお供に
化学繊維に期待されるポテンシャルはオーダーの楽しさをより身近にしてくれると感じたからこそ、
今回BLOGにしたためる事に決めたのです。

どちらかといえば化繊のボトムスが好きじゃなかった僕がハマってしまったこの生地。
タウンユースに特化したクオリティですが、デザインはあえてクラシックにしました。
インタックツープリーツでヒップ周りの膨らみを作ると共に、パンツ自体に運動量を与えました。
レングスのシルエットはアメリカンなストレートラインで裾周りもいつもよりゆとりを。
イメージとしてはかつてのアイビー&プレッピーなパイプドステムと呼ばれた直線的な仕上がりにしました。
やっぱりスニーカーやサンダルもいいけれど、ローファーも履きたいじゃないですか。
癖のないシルエットは今なら新鮮、何でも合わせられることに重きを置きました。

素材はハイテク、シルエットはクラシック。
オーダーだからこそ、皆様のちょうど良い塩梅・バランスで作れる。
だからこそ、オーダースーツ屋がナイロンを勧めてもいいじゃない。
今回はそんな想いで綴りました。
オーダーを知る人もそうでない人も、興味を持って頂くキッカケの一つになれば嬉しいです。
ここまで僕の長文駄文にお付き合い頂いた優しいお方。
そしてこのパンツをオーダーしたい!というお方にささやかな御礼を。
ご来店時に「BLOG見ました」で今回の生地でのオーダーパンツを
税込¥44,000 → 税込¥39,600 でお承りさせて頂きます。
※期間は7/20(日)〜8/31(日)迄
※納期 35~40日 お盆期間を挟むので少しお時間いただきます
※メーカーの生地在庫が無くなり次第終了となります
本当に気に入ったので、ご興味あればお揃いしましょう!
オーダーのご相談も含めて、気軽にお越し頂けますと幸いです。
それでは。
syn.
店主