刺し子と浪漫とオーダーと
Hi There‼︎
少し間が空いてしまい失礼致しました。。。
すっかり大阪も寒くなり、季節の変わり目のせいなのか人生初のぎっくり腰に加えてアレルギー鼻炎にも苦しんでおります、店主です。そんな中でも元気よくやっていきましょう!
今回は『日常に向けてのオーダーアイテム』として、兼ねてからお薦めしてきているアイテムを取り上げていきます。
オーダーは気になるけれど、スーツ着ないんだよなぁ。ってお方も是非ご参考ください。

そう、刺し子です。
当店に通って頂いている方の中では定番的存在でもあると思いますが、生まれは江戸時代ってご存知でしたでしょうか?
青森県や山形県などの東北地方で生まれたと言われていますが、剣道・柔道の道着に使われているといった方がイメージしやすいかもしれません。
当時の人々(農民)の生活は本当に厳しかったようで、服を買い替える事はおろか、そもそも木綿が手に入らないこともあり、破れたり摩耗して痛むと繕って補修し、寒ければさらに繕い保温性を持たせたり。
ついには繕う時が来るのであれば先に繕うといった、その一着と永く付き合う精神から生まれた生地なのです。
RRLやポータークラシックなど、名だたるブランドも刺し子の文化・その佇まいに魅了されていることからも、実用性と特有の美しさに頷けます。

そんな刺し子ですが、前述の競技にも使われているだけにものすごく頑丈で固い。
それだけにオーダーの縫製工場の設備だと縫えない。というより針が折れてしまう。
どうしたものかといった時に、当店も開業からお世話になっている岡山児島のデニムメーカー様がオリジナルに出逢いました。
従来の刺し子と比べると甘く・ふっくらとした肉感で、洋服として加工しやすいようなバランスをドビー織機で再現されていました。
それだけに着用画像のような重厚感もありながらドレーピーなテクスチャーも演出できるのでしょう。
冒頭の写真はごく最近のものですが、背広というよりほぼカバーオール感覚で4年着用しているものです。
今では適度に柔らかく、体に馴染んでくれているのでついつい羽織ってしまうような感覚で付き合っています。
まさに『オーダーを、より身近に』な生地なのです。

デニムと同じく使えば使うほど馴染んで経年変化していく楽しみもありつつ、
オーダースーツ店ならではの寸法を合わせて体型のクセも考慮してご提供しております。
一着にとことん向き合う為に生まれた生地だからこそ、洋服に余分な負荷をかけないオーダーを選択するのもなかなかオツなものじゃないかなと思っています。
あとは単純にめちゃくちゃ格好良い。やっぱりそれに尽きると思います。
こういった皆様の日常を楽しくしてくれるカジュアルオーダーも色々ご用意しておりますので、
スーツが必要でない方も気軽に覗いてくださると嬉しいです。

syn.(シノニム)はオーダーの楽しさや可能性に挑戦していくお店として立ち上げました。
時にはスーツ屋さんらしくない投稿やスタイリングもあるかもしれませんが、
これはこれで当店らしいと思うのです。
もっと多くの方々とのご縁や出逢いが持てるように、マイペースに進めていきます。
インディゴ刺し子。
デニムと同じく色移りだったり手のかかる子ではあるのですが、その分お付き合いの先には
オーナー様それぞれの生活の様子や時間が年輪のようにエイジングしていきます。
『育ったね〜』なんて会話ができたら洋服屋としても最高に幸せ。
是非ご来店の際は店主の着用サンプルも含めてご覧ください。
最後に。
店主のように季節の変わり目は体調を崩しがち。
皆様も休むときは休んで、お身体を大切にしつつ洋服を楽しんでくださいね。
それでは。
INDIGO SASHIKO DOBBY CLOTH (one wash)
SUIT(SET UP) ¥78,000+tax~
BLAZER ¥63,000+tax~
TROUSERS ¥35,000+tax~
納期約 1.5ヶ月
※ウォッシュ内容で納期が変わります。
※生地価格・工賃価格の改定などで上記価格から変更になることもございます。
syn.
店主